この記事で分かること
- 第20回(2026年12月15日締切)の対象者・補助額・対象経費が、公募要領のどこにどう書かれているか
- 申請に必須の「GビズIDプライム」は取得に数週間かかるため、締切から逆算すると着手はいま
- 公募要領に明記された、不採択・交付対象外になる要因
目次
いま最初にやることは「GビズIDプライム」の取得
小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>は、電子申請システムでのみ受け付けており、郵送での申請は一切受け付けられません。その電子申請には「GビズIDプライム」(国の行政サービスに共通で使えるログイン用アカウント)が必要です。
公募要領には「アカウントの取得には数週間程度を要しますので、未取得の方はお早めに利用登録を行ってください」と明記されています。第20回の申請受付開始は2026年11月5日、締切は2026年12月15日。受付開始を待ってから登録を始めると、締切までの余裕がかなり削られます。
GビズIDの登録は以下から行えます。
出典:GビズID/第20回公募要領 第8版 P.1・P.23
なお、第20回の申請先URLは公募要領(第8版・2026年7月21日時点)で「現在調整中」とされています。両事務局サイトの電子申請ページも第20回分は「準備中」の表示です。いま申請ページが見つからないのは正常な状態で、受付開始日に合わせて公開されます。
出典:第20回公募要領 第8版 P.23/商工会地区事務局「申請について」
対象者の要件
従業員数による「小規模事業者」の線引き
「商工会及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律」に基づき、業種ごとに従業員数で判断されます。
| 業種 | 常時使用する従業員の数 |
|---|---|
| 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く) | 5人以下 |
| サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 20人以下 |
| 製造業その他 | 20人以下 |
この「常時使用する従業員」には、会社役員、同居の親族従業員、日雇労働者、2か月以内の期間を定めて使用される者、季節的業務に4か月以内の期間を定めて使用される者、試用期間中の者は含まれません。
従業員数以外の要件
- 資本金または出資金が5億円以上の法人に、直接または間接に100%の株式を保有されていないこと(法人のみ)
- 確定している(申告済みの)直近過去3年分の課税所得の年平均額が15億円を超えていないこと
補助対象にならない者
公募要領は、対象となりうる者と対象にならない者を明示しています。対象にならない者として挙げられているのは、医師・歯科医師・助産師、一般社団法人・公益社団法人、一般財団法人・公益財団法人、医療法人、宗教法人、学校法人、農事組合法人、社会福祉法人、協同組合等の組合(企業組合・協業組合を除く)、任意団体などです。
また、申請時点で開業していない創業予定者も対象外とされています。税務署に開業届を提出済みでも、開業届上の開業日が申請日より後であれば対象外です。
個人事業主の扱いや開業前後の線引きについては個人事業主が使える補助金|対象制度と探し方で詳しく整理しています。
補助額と補助率
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助上限 | 50万円 |
| 補助率 | 2/3(賃金引上げ特例のうち赤字事業者は3/4) |
| インボイス特例 | 50万円上乗せ |
| 賃金引上げ特例 | 150万円上乗せ |
| 両特例の要件をともに満たす場合 | 200万円上乗せ |
特例については注意点があります。補助事業終了時点で特例の要件を満たさない場合、上乗せ分だけでなく補助金全体が交付対象外になります。
出典:第20回公募要領 第8版 P.7〜11/商工会地区事務局「持続化補助金とは」
第20回のスケジュール
| 項目 | 日付 |
|---|---|
| 公募要領公開 | 2026年5月27日(水) |
| 申請受付開始 | 2026年11月5日(木) |
| 事業支援計画書(様式4)発行の受付締切 | 2026年12月4日(金) |
| 申請受付締切 | 2026年12月15日(火)17:00 |
| 採択発表 | 2027年3月頃予定 |
| 補助事業実施期限 | 2028年3月31日(金) |
| 実績報告書提出期限 | 2028年4月10日(月) |
実務上とくに重要なのが、申請締切の11日前に来る様式4(事業支援計画書)の発行受付締切(12月4日)です。公募要領では、この受付締切以降の発行依頼は「いかなる理由があってもできません」とされています。
出典:第20回公募要領 第8版 P.3/商工会議所地区事務局「補助金スケジュール」
ほかの制度の公募時期や、国の補助金が予算のサイクルで動いていることは補助金の公募はいつ?年間サイクルと最新日程で整理しています。
対象経費の8区分
補助対象となるのは次の8区分に限られます。
| 区分 | 補足 |
|---|---|
| ①機械装置等費 | 単なる取替え更新は対象外 |
| ②広報費 | 上限30万円(税込)。単独申請不可 |
| ③ウェブサイト関連費 | 上限30万円(税込)。単独申請不可 |
| ④展示会等出展費 | オンライン開催分を含む |
| ⑤旅費 | 国の支給基準に基づく |
| ⑥新商品開発費 | 試作品・包装パッケージの試作開発 |
| ⑦借料 | 事務所家賃は原則対象外 |
| ⑧委託・外注費 | 店舗改装工事などが該当 |
経費として認められる条件は、①使用目的が本事業の遂行に必要と明確に特定できること、②交付決定日以降に発生し補助事業期間中に支払が完了していること、③証憑資料で支払金額が確認できること、の3つすべてです。交付決定前に発注・契約・支払を行ったものは対象外になります。
対象外として名指しされている経費には、パソコン・タブレット端末・プリンター等の汎用性が高いもの、自動車・キッチンカー、名刺、消耗品、駐車場代・光熱水費・通信費、1取引10万円(税抜)を超える現金支払などがあります。
申請から入金までの流れ
- GビズIDプライムのアカウントを取得(数週間かかるため最優先)
- 経営計画・補助事業計画を策定し、電子申請システムに入力
- 地域の商工会・商工会議所に事業支援計画書(様式4)の発行を依頼し、発行を受ける
- 電子申請システムから申請(郵送不可)
- 採択発表
- 価格の妥当性を証明できる見積書等を提出
- 交付決定 → 交付決定日以降に補助事業を開始
- 実績報告書・経理書類の提出 → 補助金額の確定 → 請求 → 交付
- 補助事業終了の1年後、事業効果報告書を提出
補助金は後払い(精算払い)で、事業を進める間は自己負担が必要です。また、採択されてから交付決定までは、見積書が速やかに提出された場合でも概ね1〜2か月かかるとされています。
各段階で求められる書類は補助金の必要書類一覧|3段階で揃える書類と準備期間に、入金までの実際の期間は補助金はいつもらえる?入金までの期間を実例で解説にまとめています。
公募要領に明記された不採択・交付対象外の要因
「よくある不採択理由」として噂される話ではなく、公募要領そのものに書かれている失格・対象外要因を挙げます。
- 事業者自身が検討した形跡が見られない計画:「事業者自らが検討しているような記載が見られない場合や、自らが検討していなかったことが発覚した場合、評価に関わらず不採択・交付決定取消となります」
- 第三者支援の未申告:支援料の支払いの有無にかかわらず第三者の支援を受けているのに、様式2に相手方と金額を記載していない場合は虚偽の報告として不採択・交付決定取消
- 過去回の事業効果報告書(様式第14)が未提出:過去に持続化補助金に採択された場合、原則として本補助金の申請までに受領されている必要があります
- 補助対象外経費が大半を占める場合:補助事業の円滑な実施が困難として不採択・採択取消
- 同一受付締切回への複数応募:判明した場合はすべて不採択(採択後の判明でも遡って取消)
出典:第20回公募要領 第8版 P.1・P.5〜6・P.18・P.23〜24
問い合わせ先
事業を営んでいる場所によって窓口が分かれます。
- 商工会の管轄地域:地域の商工会(商工会検索サイト)/商工会地区 補助金事務局
- 商工会議所の管轄地域:商工会議所地区 補助金事務局(03-6634-9307)
- 地域・所轄が不明な場合:03-6634-9307
受付時間はいずれも9:00〜12:00、13:00〜17:00(土日祝日、年末年始を除く)です。
出典:第20回公募要領 第8版 表紙/中小企業庁「第20回公募要領を公開しました」
なお、商工会議所地区の事務局サイトはドメインに「r6」が含まれますが、掲載されているのは第17回公募以降の最新情報です。古い年度のページと見間違えないようご注意ください。
まとめ
第20回の申請要件は公募要領(第8版)に細かく規定されており、この記事はその内容を整理して紹介したものです。要件を満たすかどうかは公募要領をご確認のうえ、必要に応じて商工会・商工会議所や専門家にご相談ください。
締切は2026年12月15日ですが、逆算すると様式4の発行依頼が12月上旬、その前に計画策定、さらにその前にGビズIDプライムの取得があります。8月の時点で着手できる最も確実な一歩は、GビズIDプライムの登録です。
この記事は2026年8月11日時点の情報です。最新の公募状況は公式サイトでご確認ください。